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マニフェストの現場から:参院選’10埼玉/4 幼保一元化 /埼玉

6月11日12時21分配信 毎日新聞

◇進まぬ「認定こども園」 一日で施設掛け持ちも
 さいたま市桜区の保育園「さくらの家」。近くにある「西部総合病院」が運営している。午後3時半、1台の幼稚園バスが止まった。降りてくる子どもたちを迎えるのは、白衣姿の女医や看護師たち。親子はそのまま「さくらの家」に入った。
 「じゃあ後でね」「バイバイ」。母親たちは、我が子を保育士に預け、慌ただしく職場に戻っていく。幼児たちは、園服から私服に着替えて昼寝用の和室でごろん。寝息を立て始めた。
 幼稚園から保育園へ。子どもたちは一日のうち、二つの施設を掛け持ちする。
 さくらの家は、この病院で働く医師など職員だけが利用できる。1日の利用料は500円で、夜勤を考慮して24時間制。乳幼児約70人が預けられている。
 利用している看護師は「幼稚園では教育面が充実し、保育園では遅くまで預かってくれる。いいとこ取りです」と笑顔を見せた。
 病院は「女性の職場」と言われる。職員の8割以上を女性が占めるからだ。育児しながら働ける環境を整えないと人員確保も難しい。
 同病院は、院内に保育園を設けたほか、幼稚園の迎えのために、一時的に持ち場を離れることも認めている。
 このような子育て環境は、まだ少数だ。
 × × ×
 幼稚園と保育園の良さを両立させる「幼保一元化」の取り組みは自民・公明政権時代から検討されてきた。その具体策が、06年に整備が始まった「認定こども園」である。
 都道府県知事が認定し、保護者が就労しているかどうかに関係なく入園できる。対象児の年齢や預かる時間が保育所並みに拡大されたのも特長だ。
 × × ×
 さいたま市浦和区にある認定こども園「母の会」が経営する保育園「たねの家」。0歳から5歳まで一貫した子育てを目的に、数年前、幼稚園に保育所機能をもたせた。
 無認可だった保育園部分は昨年、「認可」となった。それにより税制上の優遇措置を受けられる一方、待機児童の8割が集中する0~2歳児に関しては制度上、親が就労している子どもしか預かれなくなり、誰でも預けられる「一時保育」はやめざるを得なかった。
 県内では既存の幼稚園、保育園から「認定こども園」に移行したのは13施設(定員計3872人)。施設全体の1%に満たない。
 「母の会」の真崎みよ子理事長は訴える。「親の就労の有無にかかわらず、子どもを小さいうちからいろいろな人に育ててもらいたいと思う親もいる。どんな子でも一緒に保育できる、本当の意味での幼保一元化をしてほしい」

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